テンセキコケムサズ

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読書中感想文 「シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成 」

 

 この本との出会いはNewsPicksです。

つい最近、今日本で起こっている問題を正確に勉強できる、「今」なメディアに出会えてたと思ったのですが、それがNewsPicksの動画コンテンツでした。

その中で興味を持ったのが、この安宅先生。僕が見た動画では、「日本はほぼ終わりに向かっている。唯一の打開策は、若者がどんどん日本に行くことだ!」みたいなことを言っていた。

 

今の閉そく感でいっぱいの日本において、現状をしっかりと見据えて、進む方向を口に出して、ましてや本にして文字にしている人がどのくらいいるだろうか。と感銘というと大げさだが、ぜひ安宅先生の本を読んでみたいとは思ったのでした。

 

読み始める前の姿勢は、AIというワードが先に目に入りますが、どちらかというと人材育成という視点の話に興味があります。といった感じです。

 

第1章、データ×AIが人類を再び解き放つ。

データ×AIによって技術的革新が今後更に進む。その進み方は指数関数的で、いままでもインターネット技術を先頭に技術の進歩を目の当たりにしてきたが、更に今までの比ではないくらいの進化が我々を待っているということらしい。

どんな進化をするのかはわからないが、AI将棋でプロに勝つようになったこの5年くらいを見ていると、まさに僕たち人間の理解を超えた領域に、人類は技術の力で到達できていることくらいはなんとなくわかる。

比例定数のグラフと、指数関数のグラフの交点。技術の進化が逆転する転換期が正にこの数年だったとも言えるのではないでしょうか。

 

ここでのポイントは、技術は自然と進化していくので、人間のマインドの進化こそ重要だということ。

未来=夢×技術×デザイン

僕はこのデザインという言葉が気になった。夢(課題)を見つけ、技術が用意されたとき、人間の真価を問われるのがこのデザインする力です。

課題を見つける能力も確かに大事。センスが必要な時もある。でも身の回りには僕らでも見つけられる小さな課題がたくさんあると思う。そして技術は本当に進化している。素人でもプログラミングを一から勉強できる環境が揃った、良い時代だと思っていたら、今はもう、プログラミングなんて勉強しなくても自分でサービスを作る時代です。

 

だからこそ、解決するための大局観をつかむ力が重要なのだと思う。

デザインは、単にモノの形を表現したり、きれいな画像、みやすいサイトを作るような能力じゃない。

目の前の課題に対して、未来を見据えた大きな視点で解決策を示す。新しい価値観を提示できるような、誰も見たことがなかった、大きな地図を描ける能力。そういうものをここではデザインと呼んでいるんだと思う。

 

「大きな絵を描いてください」

社会人になってから、こんな風に大きな地図を描く経験が無くなってしまったが、大学時代、サークル合宿のワークをしたときや、授業で疑似スタートアップを勉強したときによく出てきた言葉です。

 

今の自分は目の前の作業に追われて、大きな絵を描くことをしなくなってしまった。きっと経営者と会社員という立場がそんざいするコミュニティに所属しているということも要因になっていると思う。

社会に出て、忘れてしまった感覚をちょっと思い出すことができた。